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静脈瘤とは

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治療の仕方

院長は、約20年前から下肢静脈瘤の治療に携わってきました。「下肢静脈瘤抜去術(ストリッピング術)」、「硬化療法」を経て、その改良法である「不全交通枝切断術(+高位結紮術)+硬化療法」を考案し、レーザーが医療分野で使用されるようになると、国内初の「血管内レーザー照射術」による下肢静脈瘤の治療法を確立しました。

現在、院長が手掛けた「血管内レーザー照射術」の症例数は5000例を超え(表6)、さらに下肢静脈瘤以外にも、妊娠静脈瘤、動静脈瘻、血管腫などの治療にレーザーを用いています。
一方、下肢静脈瘤は治療後の再発が多くみられることから、これを改善するために多くの治療例から、より良い治療法を模索し続けています。

手術

血管内レーザー照射術(下肢静脈瘤レーザー治療)
※当クリニックで多く施行している最新の治療法です。

※当クリニックで多く施行している最新の治療法です。

また、ダイオードレーザーは特異的に赤色のみに反応するので血管壁だけを損傷させ、周囲の組織には何の影響も与えません。片足10分程度で治療ができ、手術当日から普段通りの日常生活ができる点、傷跡が残らないという点で優れた治療法と言えるでしょう。

下肢静脈瘤抜去術(ストリッピング術)

約30年前から行われている治療法で、下肢静脈瘤部分の皮膚を切開し、血管にストリッパー(針金のようなもの)を挿入して、下肢静脈瘤のある血管を引き抜く方法です。

保険で治療ができますが、出血も多く、皮膚切開部の跡も大きく残ります。下肢静脈瘤の分枝が残ってしまい、しばしば再発することがあります。また、血管を引き抜く際に、神経を傷つけてしまい、神経障害が残ることもあります。1〜3週間の入院が必要なので、患者さんの負担も大きくなります。

硬化療法

静脈内に薬を注入し、その後、弾性包帯や弾性ストッキングで2〜3日間圧迫することにより血管をつぶし、消失させるという治療法です。

皮膚表面のクモの巣状の下肢静脈瘤には効果がありますが、充分に圧迫できない部位の下肢静脈瘤や、逆流の強い下肢静脈瘤、径が3mm以上の下肢静脈瘤に対する効果はあまり期待できません。

不全交通枝切断術(+高位結紮術)+硬化療法

下肢静脈瘤内の血流や圧を下げることにより、硬化療法の治療効果を上げるため考え出された方法です。超音波検査で下肢静脈瘤のある血管を確定し、ここへ血液を送っている血管を切断してから硬化療法を行うという治療法です。皮膚切開を小さくすることにより、日帰り手術も可能になり、美容的にも満足できるようになりました。

この治療法は18年ほど前に院長が仲間と始めたもので、入院の必要がなくなったという点で画期的なものでしたが、再発率はやや高いと言えます。

麻酔

静脈麻酔

当クリニックでは現在、すべてのレーザー手術は静脈麻酔で行っています。手術中、患者さんは寝ている状態なので、痛みを感じることはありません。約2〜3時間の在院で帰ることができます。また、この麻酔の影響で静脈が拡張するので、手術操作は容易になり、細かいレーザー手術ができるようになりました。それに伴い、手術時間も格段に短くなりました。(表1

年齢的には12歳から96歳まで、日本だけでなく海外の患者さんにもこの麻酔を行い、安全に手術を行うことができました。静脈麻酔による血管内レーザー照射術は多くの専門スタッフを必要とする高度な医療です。当クリニックでは、ほとんどが心臓血管外科、循環器内科、麻酔科出身のスタッフなので安心して治療を受けていただけます。

低濃度大量局所浸潤麻酔(TLA麻酔)

希釈した麻酔液を静脈瘤の周囲に、片足で約200〜300ml注入する局所麻酔です。比較的簡単で少人数でもレーザー手術ができ、海外での静脈瘤の手術の多くに、この麻酔が使われています。院長らも、レーザー手術を導入した時には、この麻酔を行っていましたが、日本人は欧米人よりも痛みに弱く、多くの麻酔液を必要とすることがわかってきました。

この麻酔では手術中、患者さんの意識があるので、麻酔液の注入はかなりの苦痛を伴います。多量の麻酔液を使用しないと鎮痛できないことも多く、術後に多量麻酔薬の副作用の恐れもありました。さらに注入の際の針を刺す刺激から、攣縮(スパスム)を起こして(血管内腔が極端に細くなること)、静脈瘤の内腔が全くなくなってしまうこともあります。スパスムを起こしてしまうと、手術中に静脈瘤の全体像がつかみにくくなり、手術操作が困難となります。

大伏在静脈の手術時間(表1)
低濃度大量局所浸潤麻酔(最新500例) 29.6分
静脈麻酔(最新500例) 6.3分

再発

レーザー手術以外の下肢静脈瘤の手術ではどの治療法においても再発率はかなり高いと言えます。(表2
さらに、手術後に再発したほとんどの例で動静脈瘻が認められることがわかり、その関与が考えられます。(表3

現在、当クリニックでは初診時に動静脈瘻の検索を行い、動静脈瘻起因の下肢静脈瘤は手術時に、その治療を行っています。
この方法に移行してからの再発はほぼ認めていません。

再発(表2)
下肢静脈瘤抜去術 98例/131例 74.8%
硬化療法 331例/362例 91.4%
高位結紮+不全交通枝術 785例/886例 88.6%
初期レーザー手術* 36例/284例 12.7%

*レーザーは980nmを使用、低濃度大量局所浸潤麻酔(TLA麻酔)を用いた症例での頻度。 現在、当院では1470nm、静脈麻酔を用いています。

再発例中の動静脈瘻の頻度(表3)
下肢静脈瘤抜去術 69例/74例 93.2%
硬化療法 126例/153例 82.3%
高位結紮+不全交通枝術 81例/98例 82.6%
初期レーザー手術 30例/36例** 83.3%

**残りの6例の静脈瘻は土管状になって大きく開在していました。(980nmレーザーの時のみ)
再発には動脈瘻の関与が大きく考えられます。