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人間が昔、動物のように四本足で歩いていた時には、心臓の位置が低く、下肢の血液は問題なく心臓に戻っていました。しかし、人間が進化して二本足歩行になると、心臓の位置が高くなり、血管が心臓まで戻る距離が長くなりました。こうして流れにくくなった血液を逆流することなく心臓に送るため、人間の静脈の血管内には弁が良く発達しました。
解剖学的には下肢の静脈は深部静脈、表在静脈(本幹として大伏在静脈・小伏在静脈)とそれをつなぐ交通枝からなります。
末梢の血液は交通枝を通って下肢の外側から内側に向かって深部静脈に入ります。下肢静脈瘤の患者は深部静脈の交通枝の弁が遺伝的やその他の原因によってわい弱、変形、または欠損していて、その部分で血液が逆流しています。この血管を不全交通枝といいます。
不全交通枝があると表在静脈に血液のうっ滞が起こり、血管が拡張、瘤化、いわゆる静脈瘤になります。
静脈瘤の種類には、足の付け根の大腿から足首までの内側に瘤をみとめる大伏在静脈瘤と膝の裏側からふくらはぎに瘤を認める小伏在静脈瘤があります。
表面に近い大小伏在静脈に瘤ができた場合にはブドウ状の下肢静脈瘤として肉眼で見えますが、瘤が深部にできた場合には、表明からは全く見えない、触れることができない場合もあります。